強風×最上階ルーフバルコニーのズボラ園芸ラボ

マンション最上階の風と乾燥バルコニーで、育つ植物をゆるっと検証しています

黒法師の幹から芽が大量発生。高層階ベランダで起きた「ドラゴンスケール現象」?

南関東も暖かい日が増えてきたこの頃ですが、ベランダで育てている黒法師の幹から芽が大量に出ていることに気づきました。
最初は虫でも付いているのかと思って焦ったのですが、よく見たら全部、小さなかわいい葉を持った芽でした。しかも、幹のあちこちから大量に出ているのです。


目次

育てているのはアエオニウム、いわゆる黒法師(クロホウシ)です。

名前 黒法師(クロホウシ)
学名 Aeonium arboreum
アエオニウム属
原産地 カナリア諸島
特徴 ロゼット状の黒紫色の葉をつける木立性多肉植物
耐寒温度 約 −3〜−4℃

黒法師は、葉っぱが光沢のある黒紫色をしていて、茎の上部にロゼット状になるので、まるでお花が咲いているように見える株立ちの多肉植物です。
多肉植物としては比較的育てやすい種類です。

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ただ、今回の芽吹き方はいつもと少し様子が違って、初めて見た芽吹き方でした。


幹の途中から芽がたくさん

黒法師は普通、次のような場所から芽が出ます。

  • ロゼットの下
  • 剪定した場所
  • 枝分かれの基部

ところが今回の株では、幹の途中から新しい芽(脇芽)が並ぶように出てきています。

幹の途中から新しい芽(脇芽)

幹の途中から小さな芽が並ぶように出てきている(2026/3/6)

最初に気づいたときは、幹の中ほどに小さな緑の点がいくつも見えていました。

その後数日で、それぞれが小さなロゼットの形になり始めています。


黒法師の幹から芽が出るのは普通?

黒法師の芽は通常、ロゼットの下や剪定した場所、枝分かれの基部などから出ることが多いです。

ただし、幹にはもともと「休眠芽」と呼ばれる芽のもとがあり、環境の変化やストレスをきっかけに動き出すことがあります。

そのため、幹の途中から芽が出ること自体は異常というわけではありませんが、今回のように幹の広い範囲から一斉に芽が出るケースはそれほど多くはありません。

海外では「ドラゴンスケール」と呼ばれることも

このように幹の表面からたくさん芽が出る現象は、海外の多肉植物フォーラムなどで Dragon Scale(ドラゴンスケール) と呼ばれることがあるそうです。

幹の表面に芽が並ぶ様子が、ドラゴンの鱗のように見えることからついた通称とのこと。
正式な園芸用語ではないそうですが、愛好家の間ではときどき話題になる現象のようです。

調べたところ、普通この現象は太い古株で起きることが多いそうですが、わが家のドラゴンスケール化しはじめたこの株は、挿し芽で高さ20cmほどのまだ若い株です。

挿し芽で高さ20cmほどのまだ若い株

ドラゴンスケール化したのは、挿し芽で増えたまだ若い株です

幹も細い株なので、これはわが家の環境要因が強いのではと思っています。


この株の環境

この黒法師は、マンションの高層階ベランダで育てています。

置き場所はベランダの手すりにハンギングしているので、

・建物の上昇気流
・横風
・ビル風

が常に直撃しています。
高層階ではこれ、地上の風速の1.5〜2倍くらいになることがあります。

つまりこの株は、常に風に揺らされるかなり過酷な環境で育っています。

また、朝日から昼ごろまで直射日光が当たり、風も相当強い場所で鉢が空中に近い状態なので、蒸散ストレスが強い環境です。

手すりハンギング

手すりに掛けていて常に強風にさらされている

高層階ベランダで黒法師を育てるとどうなる?

高層階のベランダは、地上とはかなり環境が違います。

  • 風が強い
  • 空気が乾燥しやすい
  • 日差しを遮るものが少ない

そのため、植物にとってはストレスが強い環境になることがあります。

一方で、乾燥と強い光のおかげで、株が徒長しにくく、幹や葉が締まりやすいという特徴もあります。

今回の黒法師でも、強風・乾燥・低温といった条件が重なり、幹にある休眠芽が動いた可能性があります。

冬の最低気温は−10℃

さらに今年の冬はかなり冷えました。
天気予報では最低気温が−6℃の日に、高層階の放射冷却のためか、自宅の外気温計では−10℃を記録しました。

黒法師の一般的な耐寒温度は −3℃〜−4℃ほどと言われています。
つまり、この株は本来の耐寒性より低い気温を経験しています。

葉は今も残っていますが、少し縮れた状態なので、軽い凍害があったのだと思います。


親株では起きていない

この株は挿し芽で育てた子株で、元の親株も同じベランダで冬越しをしました。

ただし親株は壁際に置いていて、子株ほどの強風は受けていません。

壁側に置いていた親株

奥まった壁側に置いていた親株

親株ではドラゴンスケール(幹の表面からたくさん芽が出る現象)は見られませんでした。

親株の幹(ドラゴンスケールは見られない)

親株の幹。ドラゴンスケールは見られない

ただ、この親株の幹もよく見ると、かなり葉痕がはっきりしています。
これは、強光・乾燥・成長のメリハリがある環境でよく見られる特徴です。

子株のように強風の崖のような場所ではありませんが、高層階のベランダは全体的に乾燥と風の影響を受けやすく、黒法師にとってはかなり「締まる環境」になりやすいのだと思います。


今のところ芽はすべて成長中

最初の写真から10日経ち、現在はそれぞれの芽が少し大きくなり、小さなロゼットの形になり始めています。

いまのところ脱落した芽はありません。

ドラゴンスケール化(ロゼット状見え始め)

芽が少し大きくなり、少しロゼット状が見え始めた(2026/3/16)

ただ、多肉植物ではすべての芽が成長するとは限らないので、どれくらい残るのかはこれからの楽しみです。


続きはまた観察してみます

幹から芽が出た黒法師は、その後どうなるのか引き続き観察します。

  • 何個の芽が残るのか
  • 枝として伸びるのか
  • 小ロゼットのまま止まるのか

本来、黒法師にとって−10℃はかなり危険な温度です。
ただし、乾燥している・風が当たる・鉢が凍らないなどの条件がそろうと、幹が意外と生き残ることがあります。

もしこの株が来年の冬も−10℃を生き延びたら、この環境で選抜された「高層階適応黒法師」かもしれません。

また動きがあったら続きの記事を書きますね。

かわいい鉢付きもいろいろ♪

このまま観葉植物として育てられます。

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